交通事故の保険には強制的に加入する自賠責保険と各保険会社による任意保険があります。まず、この自賠責保険と任意保険について説明します。
自賠責保険とは、自動車および原動機付自転車を使用する際、すべての運転者への加入が義務付けられていることから、強制保険ともよばれている。
事故が起こった場合の被害者の救済が目的の保険で、最低限の保障は自賠責保険から受けることができます。
任意保険とは、自賠責保険ではカバーしきれない損害を補償する保険です。
自賠責保険の補償は、相手方の身体に関する損害にしか適用されません。もし、交通事故で相手方の車や電柱などを壊してしまうと、保険適用されず自腹で支払わなければなりません。また、重大な人身事故を起こしてしまうと、相手方への賠償金が多額になるケースもあります。
交通事故で相手方の車に乗っていた人や歩行者をケガさせたり、死亡させてしまったときなど、法律上の損害賠償責任を負担する場合、自賠責保険の補償上限を超える損害賠償をカバーします。
交通事故を起こして、他の車や物に損害を与えた場合に保険金が支払われます。
過失割合にかかわらず、保険会社の基準によって実損害額の保険金が支払われます。車に乗っていた人の損害は、基本的に無条件で補償されます。
自分の車に乗っている人が、死亡・ケガをした場合に、自賠責保険や対人賠償保険などとは別に保険金が支払われます。
賠償能力が十分でない車の過失による事故に巻き込まれた場合に、保険金を受け取れます。
運転手自らの責任で起こした事故により、運転手自身が死亡・ケガをした場合に保険金が支払われます。
事故によって破損した車両の修理代が支払われます。単独事故や当て逃げも補償するタイプや他車との接触による損害のみを補償するタイプなど、車両保険にはいくつか種類があります。
自賠責保険の慰謝料の計算方法は1日当たり4200円です。
① 全治療期間=入院期間+通院期間の日数
② 実通院日数=治療期間中に実際に通院した日数×2の日数
①と②を比較して少ない日数が基準日数として適応されます。
交通事故で「むち打ち症」 10日間の加療を要すると診断された場合
90日に渡って通院治療を受けたケース
整形外科で痛みどめ薬とシップを処方され週に1度、全12回通院された場合
全90日間で12回の通院
12×2=24日 この場合24日が90日を下回るので②が適応されます。
24日×4200円=100800円
整形外科には週に1度、整骨院へ患部に対する直接的な施術を受けるために週3度、全48回通院された場合
48×2=96日 この場合96日が90日を上回るので
①が適応されます。
90日×4200円=378000円
両ケースを比較すると治療も慰謝料も②の方が十分に保障されることになります。
※120万円を超えてしまった場合、任意保険の適用となる為、計算方法は任意保険基準となりますので、場合によっては減額されることがあります。